1才4ヶ月のお子さんのお母さんの左側の乳房だけ断乳ケアをしました。

一般的な断乳ケアと同じように3日間飲ませないで乳汁を溜めて、4日目以降にしっかり搾乳です。

ただ、飲ませないのは断乳する片方の乳房だけで、もう片方は好きなだけ飲ませます。

10年ほど前に、産後1ヶ月くらいのお母さんが片方の乳房がとても痛いとのことで

乳房ケアの訪問を繰り返したことがあります。

当時、そのお母さんに関わった助産師は2人。

どちらの助産師が見ても乳首の傷はなく、しこりや炎症といった外見の変化は認められません。

乳首をマッサージで柔らかくし、授乳時の赤ちゃんの姿勢やお母さんの体勢を工夫します。

それでもお母さんは授乳時に乳房全体を痛がり、ひどい時には痛みで涙を流すほど

片方のおっぱいを吸わせるのは苦痛だと訴えます。

ベテラン助産師の訪問の際には、お母さんはしぶしぶ授乳をするのですが

若手の助産師の訪問の時には涙を流し、辛いのでもう直接授乳を止めたいと訴えます。

どうしてなのか、痛みの原因はなにか

訪問した助産師だけでなく、みんなで検討することにしました。

乳房の状態について観察したことを確認し

症状から病態生理を理解すべく、いろいろ調べてはみたもののよくわかりません。

しかし、「痛くて飲ませるのが辛い」という本人の意思を尊重するのが一番。

完全に直接授乳を止めるのではなく、痛くない方だけ飲ませ、不足分をミルクで補い

痛い方は断乳という方法をお母さんに提案することにしました。

片方だけの授乳って、もう片方の乳房は一体どうなってしまうのか、、、

正直のところ、みんな経験がなかったので不安でしたが、

3日間ほど乳汁をためて4日目に搾ったところ普通の断乳とあまりかわりなく、スムーズに終了しました。

お母さんはその後もしばらく片方のおっぱいだけ直接吸わせ続け

もう片方の不足分をミルクで補う混合授乳で難なく子育てしていました。

そんな経験があって、私はこれまで何人かのお母さんの

おっぱいを一個づつ断乳する方法をお手伝いしています。

歯の生え始めの頃、一方の乳首だけをなぜか噛んでしまいますので

傷口から乳腺炎を繰り返すことがあります。

最初は乳腺炎による鬱滞を取り除くお手当てを試みますが、

噛むたびに乳腺炎を起こすと、お母さんが痛みや発熱で疲労困憊するので

全部の断乳を希望するようになります。

もちろんそれは共感しますが、実はお母さんたちの心構えができていないこともしばしば。

そこで、痛い方だけ止める方法もあると提案すると

今まで聞いたことがない方法ですがそれならと希望されるのです。

何かトラブルがあればいつでもケアを受けられるという環境なので

取り組みやすいのでしょうね。

実は医療機関の先生にも「ふーん、片方づつ止めることができるんだ」と驚かれます。

妊娠・出産・子育てに関わる女性へのケアは

ご自身の経験や体感に基づく訴えに沿うことがとても大切です。

お母さんたちの声に耳を傾け、目の前にある症状や観察と合わせて

さまざまな助産師ケアのメニューが提供できるよう

私たち助産師は日々積み重ねていますので

ぜひ身近な助産師にご相談くださいね。

だいたい片方を断乳して

1~2ヶ月くらいでもう片方の断乳ケアに来る方が多いです。

断乳までの時間も2倍

乳房ケアの料金も2回分

ちょっと贅沢な断乳までの道のりですが

気持ちはゆったりと時間をかけて

おっぱいバイバイができるのではないかと

思っています。

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