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· お産,その他

じわじわ どっかん

先日お産になった自宅分娩の方の出産を

サポートに来てくださった助産師がこのようにたとえました。

私にしては珍しく、

バイクで1時間もかかるご家庭での自宅分娩。

日本助産師会のガイドラインでは

自宅分娩を引き受けていい距離は最大1時間。

ぎりぎりガイドラインを満たしていることと、

連携医療機関が30分のところに位置していたので、

上に何人もお子さんがいて、

いずれも助産師と一緒に自宅で快適なお産の経験があり、

今回もいつもと同じ方法で産みたい、、、と思うことは当然です。

妊娠20週あたりから月一回のご自宅での健診が始まります。

24週からは2週間に一回、秋の気持ちいい季節でしたので

1時間の道のりも、乗り物好きの私には快適!とルンルン気分で通いました。

11月中旬頃より、少し寒さが身に応え、厚着をしてバイクに乗り込みます。

11月下旬すごく寒く、年末でトラックが増えて1時間以上かかることも

お産が始まって、この混雑で間に合わないのは嫌だなあと

不安が出てきます。

そんなある日、私の120㏄のバイクのタイヤ交換に出向いたいつものモトショップ

「150㏄のバイクは高速道路れるのよね~150ccは私には大きいかなあ、、、?」

「いや、このバイクとまったく同じ車体で150ccあるんだよ!」

私の自宅から高速インターまで10分、妊婦さんのご自宅はインターから降りて15分。

高速使えると20分以上、移動時間が短縮される!!!

自宅分娩のサポートを始めたころより

いつでもすぐに連絡がとれる連絡手段と

少しでも早く自宅分娩をする方の家につくことができることが

経験や能力と同じくらい重要なことと身に沁みました。

もともと車の運転好きでしたが、駐車場探しや渋滞がネックですので

45歳で中型バイクの免許を取得し、どこでも20分で到着を目標にしました。

今回は20分で到着はできませんが、20分短縮できるということが

私の中の安全にお産を取り扱うための

大切にしていることにマッチします。 

迷わず乗り換えを決心し、

1週間で150㏄のスクーターが手に入りました。

なんとすばらしい!!!混雑する道路でやきもきすることもなく

30~40分でご自宅に向うことができます。

いつ始まってもいいよ~とママを安心させてあげられます。

しかし、ライダージャケットの上に寒いのであれこれ着こまなければならなく

出かける準備で10分かかるのがネックだなあと次に考えるようになり

毎晩ライダージャケット着て寝ようかなと思うほどでした。

さすがにそれはやめて、消防士のようにすぐに飛び出せる衣類とカバンセットを準備し

毎日スタンバイで就寝します。

「子どもの生まれたいタイミングで産みたいですっ!」とママはのんびり。

予定日近づいても内診は断られますので、

お腹の張りと、オリモノの状態と、血圧と排便の様子

会話での声の調子からママのお産になるホルモンの状態を推測します。

会うたびにじわじわ母体の準備が整ってきており、張ったら速いだろうなあと。

さすがに40週3日、一度確認のため診察させていただきました。

モニター上は全く張りがなく、赤ちゃんもとっても元気。

内診は、、、え~っ!すでに4センチほど開いて準備万端です。

これは40分でたどり着いても間に合うのかしら?

とはいっても私も他の仕事があるので自宅周辺で寝泊まりするわけには行かない。

40週4日午前1時

15分おきというメール、まだ強くないと追記あるものの

直ぐに着衣して出かける準備に取り掛かりスクーターに飛び乗ったところで

6分おき!とメールがあり、

50分後にはどっかん!元気な男の子が生まれました。

高速道路が使えて本当によかった。 

出産後も毎日5日間ご自宅にケアに出向きます。

分娩が終わると、それまで難なく走った40分がとても遠く感じます。

お産前は私もよほど緊張していたのか寒さを感じなかったのですが。

先日、最後の訪問を終えて、ほっと一息ついたところです。

なんと健診と併せて全部で14日間通い続けました。

ちなみに、写真のようなかっこいいバイクではないですが

ホンダのPCXっていうちょっとかっこいいスクーターが愛車です。

大き目のスクーターに乗って10年間、

安全運転に気を付けて今のところ一度も転んでいません。