サイトへ戻る

立ち合い

· その他,育む,お産,授乳

新型コロナ感染拡大予防の観点から

産婦人科学会は医療機関に対し

夫立ち合い分娩を推奨しないという文書をだしてから

現在、ほとんどの病院は分娩の際のご家族の立ち合いと

入院中の面会が禁止されるようになりました。

 

NY州では保健課から医療機関に

産婦の付添人(支援者)を許可するよう勧告文書が出されていますが

産婦本人と付添人の十分な話し合いにより

立ち合いが不可欠であるという合意があること、

それを受け入れる医療機関が感染のリスクを最小限にするため

体制を備えることが可能である場合にという条件があります。

実際の現場レベルではどうなのでしょうか?

 

イギリスもNYと同じように

出産中、産婦には1名が付き添うよう許可・推奨されるべきと

英国産婦人科学会からガイドラインがだされているようです。

 

ドイツ在住の助産師さんにも

メールで現状を確かめたところ

各州や医療機関によって違いがあり一律ではないと。

もともと、出産後3日程度の入院期間であったけれど

一日程度で自宅に戻る人が多くなっているようです。

退院後は助産師が母子の自宅に10回以上訪問するところを

オンラインで母子の様子を確認するよう

国からの指示があるようですが現実的には難しいと。

 

日本助産師会から立ち合い分娩を中止してほしいと

全国の助産所に通達があり、

各都道府県レベルで感染拡大予防措置についての

十分な検討と指針を出すようにとのこと。

 

東京都助産師会は

年間100人以上の分娩取り扱いがある助産院から

年間5人程度の助産院まで

助産所の規模が多様なので、統一した見解が出せませんが

立ち合い分娩をする場合の注意点や

厳重な感染予防策についてこれから話し合いをして

決めていきます。

 

助産所は医療法に基づいた施設ではありますが

医療機関ではありません。

福祉施設でもないですし、サービス業でもありません。

対象にするのが健康な母子のみ、

妊娠出産の経過で異常になるであろう状況に変化すれば

医療機関に転院搬送になります。

今回のような感染が明確でない病気にどう対応するかについては

大変悩ましいところです。

 

助産所での出産の特徴は

直接体に触れる助産師によるケアと

家族ぐるみで新しい命を迎えることが大きな特徴ですので

なんとか夫や兄弟、姉妹を妊婦さんのそばにいてもらえるよう

感染予防対策を図っていきたいと思っています。